老人ホームへの住み替えとは?自宅の売却方法や注意点を知ろう!
高齢になると、老人ホームへ住み替える場合があります。その際、自宅を管理する人がいない時には、家を売却するのも一つの手段です。売却をする時には、住み替える老人ホームを見つけること、信頼できる不動産会社に相談することが大切になります。
これから、老人ホームへの住み替えと自宅の売却についてご説明しますので、参考にしてください。
老人ホームへの住み替えを検討するのは、「将来的に老人ホームへ入りたい」「頼る家族がいない」などがあります。住み替えを検討するのは、介護が必要になってからの場合もありますが、その前から行動をする人もいるでしょう。
ただし、その時の状態によって、住み替え先も変わってきます。要介護の状態で入居できる老人ホームの種類や料金が異なるため、事前に調べておくといいです。また、夫婦で住み替えをする時には、それぞれが納得できる方法にしなくてはなりません。
老人ホームになると、夫婦が別々の部屋で暮らす場合もあります。お互いの希望や譲れない条件などを話し合い、適切な老人ホームを見つけられるといいでしょう。
住み替えで入居できる老人ホームは、民間施設と公的施設で何種類かあります。施設によって、入所要件はさまざまです。例えば、持病の有無や心身状態・要介護度で審査され、入居できるか決まります。また、対応しきれない病気や要介護度が上がった時には、退所になる施設もあるのです。
万が一、退所になった場合は、住み替えで自宅を売却していると、困ってしまうでしょう。つまり、住み替えで自宅の売却をする時には、老人ホームの種類や退所要件も確認することが必要です。民間施設の老人ホームは「介護付有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」があります。
介護付有料老人ホームは、入居する時に自立できていることが条件です。介護と生活支援が受けられ、介護費用は介護度によって固定金額になっています。住宅型有料老人ホームは、基本的に入居者自身で活動する場合が多いです。
例えば、介護してもらう人やサービスは、自身が外部から選択します。そのため、利用分は積算制になっているのです。公的施設の老人ホームは「特別養護老人ホーム」になります。入所できるのは要介護3以上で、日常的に生活支援や介護が必要な人です。
ただし、入所待ちの人が多く、すぐに入居できるとは限りません。公的施設のため、利用料は民間施設よりも安価です。
老人ホームへの住み替えをする時には、自宅を売却するのか、残すのかを決めます。もし、自宅を売却すると決めていれば、「売り先行」の流れで手続きするでしょう。売却した資金を老人ホームの入居費や頭金にしたい時は、先に売却しなくてはなりません。
ただし、入居する老人ホームが決まらないと、住む場所がなくなってしまう可能性もあります。そこで、老人ホーム入所と自宅売却の手続きをする際は、どちらも対応してくれる不動産会社に仲介してもらうといいでしょう。
住み替えで注意する点は、なるべく引っ越し回数を減らすことです。例えば、入所資金を得るために自宅を売却した場合、一時的に仮住まいに引っ越す可能性があります。仮住まいから老人ホームへ移動する場合は、引っ越しが2回以上になってしまうでしょう。
引っ越しは体力的に疲れてしまうため、回数を減らせる工夫をします。例えば、自宅の買主に引き渡しまでの期間で猶予をもらい、直接老人ホームへ入居できる流れにしてもらうのです。ただし、買主にも事情があるため、仮住まいに行くことも視野に入れておくといいでしょう。
売却した資金を老人ホームの入所費に充てる場合は、どのぐらいの金額で売却できるかを把握することが大切です。もし、入所費が足りない時には、預金をおろしたり、借金をしたりする可能性もあります。そこで、事前に売却予定額を聞いておくといいのです。
自宅を売却する不動産会社を決める時点で、見積もりがもらえます。可能なら複数社に見積もりしてもらい、いい条件で取引できるところや、誠実に向き合ってくれる不動産会社を選択するのが望ましいです。万が一、予測した金額で売却できなかった場合は、その後の計画が変わる時もあります。
よって、売却計画と資金計画は大切です。想定した金額で売れなかった時や仮住まいが長くなる時には、さらに資金が必要になります。その際に利用するといいのが、不動産会社が行っている「買取保証制度」なのです。買取保証制度とは、一定期間が経過しても売れなかった場合に、不動産会社が事前に決めた金額で買い取ってくれることを指します。
この制度を利用すれば、「売却できずに資金が得られない」というリスクは免れるでしょう。ただし、事前に決めた金額は低く設定されている場合が多く、注意が必要です。
先に老人ホームへ入居する時には、資金計画を立てることが大切です。預金などで入居費用の頭金などを出すため、それを用意しなくてはなりません。また、その後に支払う老人ホームの月額費用のシミュレーションも必要です。
もし、自宅を売却した資金で月額費を支払う場合は、住宅の相場や売れるまでの期間を想定し、しっかりとした計画を立てるといいでしょう。自宅売却までには時間がかかるため、3ヶ月~6ヶ月は余裕を持った資金計画を立てることが必要です。
老人ホームへ入所する時の頭金だけでなく、半年以上の月額費用は手元に残しておくといいでしょう。
税金で優遇してもらえる「3,000万円の特別控除」を利用したい時には、老人ホームに入所してから3年以内に自宅を売却する必要があります。参考元|老人ホーム紹介
特別控除の条件は「居住しなくなって3年後の12月31日までに自宅を譲渡」です。3年間は空き家になっていても、賃貸に出していても構いません。ただし、3年を経過してしまうと、特別控除は受けられないので注意が必要です。
老人ホームへの住み替えは、今後の暮らしに関わる重要なことです。よって、どの施設に行くのかしっかりと検討しなくてはなりません。また、住宅を売却する時期や依頼する不動産会社の選択も大切です。入所費用に売却で得た費用を充てたい時には、売却までの期間や売却費をシミュレーションするといいでしょう。
これを参考に、老人ホームへの住み替えと住居売却について検討してみてください。